鹿島神宮と祭頭祭の由来
鹿島神宮
茨城県鹿嶋市で、武甕槌大神(たけみかつちのおおかみ)を
御祭神として祀る鹿島神宮は、常陸の国一ノ宮・全国の鹿島神社の
総本宮です。
御祭神の武甕槌大神は、神代の昔、天照大御神の命を受け香取の
経津主大神(ふつぬしのおおかみ)と共に出雲国に向かい、大国主命
との国譲りを成就させたとされています。
また、神武天皇の御東征の際には、窮地に陥られた天皇を神威にて
お救いになりました。
鹿島神宮には、国宝の「直刀」(約3mの御神刀)や、本殿、奥宮、
楼門など数多くの重要文化財があります。
尚、昨年の9月1日2日には、12年に1度の御船祭りが行われました。
「鹿島神宮参拝のしおり」より抜粋
祭頭祭
毎年3月9日に行われる祭頭祭は、数ある鹿島神宮の行事の中で、
最も規模が大きく勇壮な祭りです。
この祭りは、出陣の祭ともいわれ、奈良・平安の昔に九州の防備に
旅立つ防人の姿を今に伝えるものと云われていますが、諸説があり
判然としていません。
午前中、神社では昨年の春季祭で当番に卜定した左方右方両字の
大総督(4〜5才の男児)が狩衣姿で昇殿し、祭頭祭が厳かに執行
されます。
午後は、甲冑姿に身をつつんだ大総督を隊の先頭に立て、祭頭囃が
始まります。隊列の人数は150名位で、囃人は色鮮やかな衣装に
華やかな襷を数本背にかけ、2m程の樫の棒を持ち、太鼓の音に合せ
て棒を組んではほぐし、組んではほぐしながら、囃歌を歌って進みます。
囃終わると本陣にて春季祭が行われ、卜定の神事により来年の当番
が決まります。
祭頭囃保存会「祭頭祭のしおり」より抜粋